音盤紹介:チッコリーニによるフランク/ピアノ曲集
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音楽のこと
セザール・フランクという作曲家は、
「交響曲」とヴァイオリンソナタのCDがやたらと多く、
その他の楽曲の録音は、
最近、ものすごく少なくなってしまったような印象があります。
店長はフランクの室内楽や独奏曲が意外と好きで、
CDショップに行くと
「フランク」の棚を必ずといっていいほど覗くのですが、
「ピアノ曲」などの項目には何も入っていないことの方が多いです。
フランクはワーグナーやブラームスとほぼ同世代の、
ベルギー出身の作曲家です。
フランスで音楽を勉強、活躍しましたので、
フランスの作曲家という認識が一般的です。
フランクはオルガン奏者、オルガン曲の作曲家としても有名でした。
今聞かれているフランクの一般的に有名な楽曲は、
晩年になって一気に書き上げていったという、
特異な作曲家でもあります。
そのフランクの作品に、
店長の大好きなピアノ独奏曲
(一部オルガン曲からの流用もありますが)があります。
楽曲はものすごくロマンティック、かつ濃厚です。
なぜ、今流行らないのか頭をひねりますが、
その題名も関係しているのかもしれません。
「前奏曲、フーガと変奏曲」
「前奏曲、コラールとフーガ」
「前奏曲、アリアと終曲」
なんて、まるでバロックの楽曲みたいですから。
でも、その音楽は一度聞いたら忘れられないくらいの
吸引力を持っています。
店長はフランクの音楽が好きな割には、
あまり多くの演奏録音を聞けていません。
店長がフランクのそれら独奏曲の魅力に気がついたのは少し遅く、
ごく最近になってからですので、
気がついたら、有力盤はみな廃盤になっていた...
という恨めしい面があります。
それに、前述した通りCDショップに在庫が少ないからでもあり、
中古盤で古い演奏録音のLPやCDを買おうとすると、
頭がクラクラするほどの高額になっていることが多いからでもあります。
中古盤の値段が高いということは、
それだけ愛好家がいるとも思えるのですが...。
なぜ、こんなに素敵な楽曲揃いなのに、
あまり聞けないんだろう?
と、手持ちの少ないフランクのレコードやCDを眺めては、
ため息をつくのでした。
「交響曲」やヴァイオリンソナタはいっぱいあるのに...。
このアルド・チッコリーニの演奏によるCDも、
地味ながら非常によい録音だと思います。
実は、このCD、いつどこで買ったのか、まったく覚えていません。
最近、フランクのピアノ曲を買ったのは、
ポール・クロスリーの中古盤を覚えているのですが、
チッコリーニ盤はCDを整理していたら、
あれ?というところから出てきたのでした。
不意打ちを食らうようにして聞いたチッコリーニ盤、
このところの愛聴盤です。
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