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ARGENTUM 520 試聴記 その2

公開日: : 最終更新日:2020/01/21 オーディオ, スピーカー, 音楽のこと


デビュー当時の一時期、
飛ぶ鳥を落とすほどの勢いがあっても、
その後の経緯で凋落してしまうアーティストは少なくありません。
シャルロット・チャーチもそのひとりで、
デビュー当時の人気には凄いものがありました。
まだ幼かったその透明な歌声、
歌に込めた感情のピュアさ加減で、
多くの人の心を掴みました。

でも、
今はかなり巨大な体躯になってしまい、
往年の透明な歌声はすでになく、
あがいているような映像をyoutubeで見ることができます。
タバコ、酒など、
彼女を取り巻いていた負の環境から、
歌の世界に戻ろうとしている懸命な彼女の姿を垣間見ることができます。
今のシャルロットはパンクロックも歌っています。
でも、今でもさすがに歌はうまいです。
今後のシャルロット・チャーチはどうなってゆくのか、
気になるところです。

QUADRAL ARGENTUM 520の試聴で、
今回はシャルロット・チャーチの
「Enchantment(エンチャントメント)」と題された、
4thアルバムを聞いてみました。
デビューアルバムから大きく成長した、
ミュージカルナンバーを数多く収録したアルバムです。
クラシックではエリック・サティの、
「ジムノペディ第1番」なんてのが入っています。
日本ではヒットしたのかどうか寡聞にして知りませんが、
店長の長い間の愛聴盤の一つです。

イギリスのポップスの録音とミキシングは、
スピーカーで再生した時の勘所の押さえが素晴らしく、
老練さを感じさせます。
特にフルオーケストラをバックにしたボーカルアルバムは、
ゴージャスで聞き飽きるということがありません。
この「Enchantment」も各楽曲のアレンジがゴージャスで、
シャルロットの歌声が、
そのオーケストラに非常にうまく乗っているような、
快感のある録音です。

ARGENTUM 520では、
シャルロットの歌声の押し出しが非常によく、
立体的に前に飛び出してきます。
スピーカーのサイズからそれほど低域は出ていないはずですが、
シャルロットの歌声を含めた高域からベースの音まで、
押し出しのよさの中にも、
非常にバランスよく聞かせてくれます。
アコースティックギターが活躍する楽曲も多いですが、
マルチモノ録音ながら、
ギターのアタック音もなかなかなうまく再現してくれます。

店長は今、別の仕事の関係で、
古いクラシックの録音を聞く羽目に陥っていることは、
前回書いた通りでまだ続いていますが(^^;、
それら、古いモノラルのオーケストラ録音でも、
かなりまとまりの良い音を聞けています。
なかなか、いつも聞くリファレンス用のアルバムや、
「こいつはいい音だぜ!」というアルバムを試聴できずにいますが、
たまに聞くポップスアルバムには癒されますね。


ARGENTUM 520 スペック
型式:2ウェイ
基本デザイン:バスレフ型入力:定格60W/最大90W
周波数特性(Hz):45~35,000Hz
クロスオーバー周波数(Hz):3.000Hz
能率(dB/1W/1m):87dB
インピーダンス(Ω):4Ω
ユニット構成:Tweeter φ25mmAluドーム型トゥイーター
Woofer φ155mm Titanium-PP
サイズ (高さx 幅 x 奥行):H31.0cm×W16.5cm×D25.0cm
重量:5.06kg(1本)
価格:60,000円(税別・ペア)
カラー:ブラック/ホワイト

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