音盤紹介:シトコヴェツキー・トリオによるバッハ/ゴルトベルク変奏曲
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音楽のこと
ヨハン・セバスチャン・バッハの、
「ゴルトベルク変奏曲」はチェンバロ、
もしくはピアノでの演奏が主流ですが、
その他にも様々な楽器に編曲された版が存在し、
その演奏録音も少なからずリリースされています。
「フーガの技法」も様々な楽器で演奏されますが、
「フーガの技法」は演奏に際しての指定楽器はなく、
多くの音楽家の想像力を刺激しているようです。
でも、「ゴルトベルク変奏曲」はクラヴィア曲、
すなわち鍵盤楽器で弾くための楽曲です。
店長の子供の頃はGOLDBERGをそのまま英語読みして、
「ゴールドベルグ変奏曲」でしたっけ。
古くはワンダ・ランドフスカのチェンバロによる演奏や、
グレン・グールドによる2つのセッション録音が定盤でした。
ランドフスカのLP復刻盤や
グールドの2種類のセッション録音はLP以来の付き合いですので、
随分前から聞いていることになります。
チェンバロやピアノで聞く「ゴルトベルク変奏曲」の決定盤かも知れませんね。
その他、ピアノではマレイ・ペライヤの素敵な録音や、
チェンバロではヘルムート・ヴァルハやカール・リヒターの演奏録音も懐かしいです。
でも、これだけ録音が増え、
さらに異楽器での演奏録音が増えると、
「どれでも定番」になりそうな雰囲気ですね。
店長が好きでよく聞く「ゴルトベルク変奏曲」は、
ドミトリ・シトコヴェツキーが弦楽三重奏曲に編曲、
ドミトリ・シトコヴェツキーのヴァイオリン、
ジェラール・コセのヴィオラ、
ミッシャ・マイスキーのチェロの演奏で、
1984年に録音されたORFEO盤です。
シトコヴェツキーの編曲版は、
その後、拡大された弦楽合奏版、
マイスキーが他の演奏者と録音した演奏録音などがあり、
すっかり定着したした感がありますが、
やはり弦楽三重奏によるプリミティヴとも思える最初の演奏録音が、
クラヴィア以外での演奏録音では一番好きかな?
とも思えます。
まだマイスキーが大きな話題を持って迎えられる前の、
1984年の録音ですが、
音の大変いいCDで、
各楽器の溶け込み具合も素晴らしいです。
聞いていて、とっても気持ちよくなります。
オーディオ的にも優れた録音です。
「ゴルトベルグ変奏曲」は、
不眠症で悩む貴族のために作曲されたという逸話がありますが
(本当かどうかはわからないそうです)、
このところ、店長が夜寝るときの子守歌代わりにしています。
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